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- ヴァイオリン (46)
◆コントラバスの駒をアジャスタブルに改造
2015年11月09日(月)
コントラバスの駒をアルミ製のネジを取り付けて、弦高をアジャスタブルにする改造作業をしました。
時より、コントラバス奏者の方から駒のアジャスタブル加工は音が悪くなるのではと心配される声が聞かれるのですが、取り付ける金具の種類の選択や加工処置後に合わせた魂柱調整などを適切にすれば、決して音が悪くなるということはありません。
状態の変化という意味では加工の影響は避けられませんが、起きた変化をメリットっとしてまとめるのはコントラバスに限らず調整者の腕の見せ所ではないかなと思います。
◆レーキ顔料作り
2015年11月06日(金)
やろうやろうと、しばらくそのままになっていたレーキ顔料作りをしました。まず手始めにインド茜から赤色の顔料を作ってみました。茜は色を抽出する前に酢酸で下処理をしておきます。
アルコール抽出した茜の色素(写真奥左)と、通常水に溶けないロジンをアルカリ溶液で溶かしたもの(写真奥右)、そして明礬(写真手前中央)を用いました。
続いて、同様にして(とはいえ、水抽出ですが)コチニールでもレーキ顔料をつくってみました。
顔料が生成して沈殿し始めた様子です。
上澄みを捨てて、沈殿を洗っていきます。
最後の洗浄が終わり、再びできた顔料が沈殿してきた様子です。
完成したレーキ顔料です。写真左がコチニールで写真右が茜です。
実際のニスで試すのが楽しみです。
こちらは、ちょっと番外編でシルバーウィークに子供たちと草木染をして遊んだ様子です。まるまる休みを取ってあげられなかったのだけど、晩に2色(茜・コガネバナ)、朝に2色(ビワの葉・タマネギ)という感じでシルクを染めました。
上のムスメは、水や染料となる素材を量ったり随分お手伝いをしてくれました。
染まったシルクのスカーフ。右から、タマネギ、ビワの葉、コガネバナ、茜。
実は、草木染もレーキ顔料も基本は同じ化学反応を利用した技術なのがおもしろいです。
インド茜、コチニールと、とりあえず基本となる明礬での媒染が出来たので、現在、黄色系や茶系、他の金属での媒染も実験中であります。
◆2015 弦楽器フェア
2015年11月03日(火)
10月30日(金)、10月31日(土)、11月1日(日)は、都内北の丸公園にある科学技術館で催されました2015 弦楽器フェアへ製作楽器の展示をしてまいりました。たくさんのご来場いただきまして、本当にありがとうございました。
今回のフェアにもヴァイオリン2本を出展しました。楽器を弾いて下さった皆さんや、同じ出展者として居合わせた同業者の皆さんから、展示会ならではの貴重な感想をいくつもいただきました。毎回これが楽しみで、とても励みになっております。
それから、例年催されている出展作品を用いた弾き比べコンサートですが、今年は初日の30日(金)の最初のヴァイオリンプログラムの中で、一番目の試奏楽器として僕の楽器も弾いていただきました。
演奏者はヴァイオリニストの松田里奈さん。曲目はクライスラーの前奏曲とアレグロ・・・これがホント素晴らしかった。
正直、このフェアに限らず、自分の楽器がコンサートで弾かれる時というのは、自分の場合、もの凄く批判的に(あくまで自分の製作した楽器に対してなんですが・・・)聴いてしまう悪い習性があって、何かしら自分の楽器に落ち度はないか(プレーヤーの足を引っ張っていないか)というようなことばかり気になってしまうことが多かったのですが、今年は何かが違いました。
松田さんの表現力がすべてではあるのですが、自分の楽器を手放しでいいなって思えた本当に稀な瞬間でありました。曲中に聴けた、繊細なあのピアニシモは何か夢ようでもありました・・・。
そんなこんなで、今回の弦楽器フェア、次の作品に向けて活力をいただいた気がしております。また、がんばってみます!
(以下、今年のフェアにて。)