2001年12月

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この間途中まで作った弓のフロッシュを置く台を仕上げました。
平らだった上面を正8角形を半分にしたような形に削り、弓とフロッシュをつなげる金具の収まる穴を開け、最後に台の半分を丸く削りました。この台には、2種類の弓のフロッシュが乗せられるようになっています。
下の写真は、できあがった台にフロッシュを乗せてみたところです。写真では半月リングなど付いている物が乗っていますが、実際の作業では主にフロッシュ内のクサビを外したり、押し込んだりする時に使います。
安定した台の上で作業をすることは、フロッシュを痛めない為にも大切なことだそうです。
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魂柱立てを作ることになりました。
まず、写真の一番上にある型をプラスチックの板で作りました。それを基に3mm厚の鉄(軟鉄)の板を切っていきました。未だ大体の形を出したところですが、ここまで切るのもかなり大変でした。
ヴァイオリン製作と聞くと、木を切ったり削ったりするのがまず頭に浮かびますが、そこで扱われる道具の多くは金属でできています。ですから、それらを自分の使いやすいように調整したり作ったりするのには、金属を加工する技術も必要になってきます。

12月からヴァイオリンのレッスンが始まりました。
先月から、自分のヴァイオリンを調整(表板の厚み削りまでやりましたので、「改造」とくらい言った方がいいような気がしますが)を少しずつしていましたが、前回のレッスンからそれが使えるようになりました。
今回は楽器が自分の物でしたので、勉強のために普段はやらないような事までやらせてもらいました。
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表板を剥がし厚すぎる部分を削り、バスバーをしっかりとした物に付け替えました。
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表板を剥がしたついでに、f孔を少し修正しました。ここでも、親方の製作理論のエッセンス的な事を教えてもらうことができました。
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テールピースの裏彫りもしました。
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 顎当ても少し加工しました。こうすることで楽器に余計な力が掛からなくなり、表板の変形などが予防できるそうです。
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オーバーザッテルの調整もしました。ただ、ちょっと角を取りすぎました。
ペグ穴から見える部分も丸みをつけた形に加工。
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指板を剥がし、幅を標準的な物に修正して、裏彫りもし直しました。左の写真でも見える部分の形は、演奏者からもよく見えるところなのだそうです。
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指板の幅に合わせてネックを削り厚みも薄くしました。
先月の写真では、まだ白木のままでしたが、ニスも塗りました。楽器の色と合わせるのはとても難しいです。
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もともとこのヴァイオリンは、ミュートを付けたような(?)音でしたが、調整後は、ちゃんとボディーが鳴るしっかりした音に変わりました。驚きました。
ちなみに、レッスンの方は今まで何となくやってきてしまった基礎的なこと中心に見て頂いています。開放弦だけの練習もしているのですが、粗が目立つのでとても難しいです。次のレッスンは1月なので、ビブラートの数をコントロールする練習課題を出されました。こちらも頑張らなくては。