2007年3月

ksvn-neck4
新作ヴァイオリンは、現在ネックのペグボックス(糸倉、ヴィルベルカステン)の加工の途中なのですが、同時進行的に少しずつ指板作りもしていこうかなと思ったら、つい一気に仕上げてしまいました(急に集中力に火がついてしまって・・・)。
というか本当のところ、『各工程の「仕上げ」の部分は、自覚している範囲で最も集中力を発揮できるタイミングでやるのが当然良い出来につながるんじゃないかな』という仮定をしたもと意識してやっていることなんですけどね。
ただ、今日みたいに予想外に小間切れの時間でも集中できちゃう日もあるんですね。自分に新しい一面が発見できて、何か嬉しい・・・。
そもそも僕のやっている製作理論では、各工程をどの順番でやるか自体にちゃんと理由があるので極端に変更はできないのですが、新作以外の仕事や、事務的な用事もしっかりやりながら、いかにして製作自体のクオリティーやペースを保っていくかは、この辺りのスケジュール管理(要は精神面も含めた自己管理みたいなんですけど・・・)が今後も鍵になりそうだと感じています。

hagi-r
今日は、裏板センター部ハギ割れ修理中のヴァイオリンのパッチ接着、ヴィオラの指板の反りの削り直し調整、駒の作り直し、チェロ弓の銀線巻き直し及び革の巻き直しなどをしました。
先日、チェロのお客様から転倒事故による裏板のハギ割れ修理のご相談を受けたのですが、写真(こちらはヴァイオリン用)のようなクランプなどの道具の手配から始めなければならず、早急に修理に当たれない等の理由をお伝えした上、お断りせざるをえませんでした(本当にスミマセンでした・・・)。
まだ開業間もないのもあるのですが、機材類の問題から(特にコントラバスなど大型な楽器の修理用の道具は、正直まだ完全にそろっていません・・・)修理内容によってはお受けできない場合があり、しばらく皆様にはご迷惑おかけする事もあるかもしれません。
ただ、そのような場合でも、せめて事故後の具体的な処置方法など、できる限りアドバイスさせていただいておりますので(もちろん、それだけでお金を取ったりしませんので、安心してご相談下さい)お気軽に工房にお持ち下さい。
とにかく、随時、修理備品も充実させてまいります!