2008年7月

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今日は、ヴァイオリン弓の革巻き修理、及び毛替え、ヴァイオリンのニスリタッチ、新作ヴァイオリンの裏板・表板の隆起を仕上げ・大まかな厚み出しを終え、スクロールの加工に入りました。
先月も、ホームページを更新し損ねましたが、実際のところ、修理・調整・製作、ボーニーピンクにマイミク申請したり、何事に対しても粘り強く面白みを追い求めていく意味では、相変わらずの日々でした(?)。
スクロールの彫刻部分ですが、初めはノコギリで切り落としていきます。もちろん、寸法に余裕をもって切るわけですが一応緊張します。

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今日は、ヴァイオリンの弓の毛替え、ランド割れ修理中の分数ヴァイオリンのニスリタッチ、チェロの指板の反りの削り直し、新作ヴァイオリンのスクロールの加工の続きなどをしました。
写真は、楽器のランド部分が割れてしまったヴァイオリンです。ランドやエッケ(コーナー)部分は、楽器を強くぶつけてしまうとこのようになる事は多いです(上写真)。
でも、万が一このように割れてしまった時、以下の条件がそろっていると比較的コストもかからず、修理後の楽器の見た目も自然に修理ができることが多いです。
①破損後それほど時間が経過していない(事故後早い段階で工房に持ち込まれた)。
②割れた箇所のパーツ(楽器からポロリととれてしまったピース)が無くなっていない。
③(①②ともに関係しますが)損傷箇所の断面が摩耗や潰れによって丸っていない(変な言い方になりますが、壊れた状態そのままに保たれている)。
もちろん、楽器の壊れ方はケースバイケースですので一概には言えないですが、これらの条件によって修理方法に違いが出ることを知っていると、お得なのかもしれません。
どんな小さな破片でも修理内容に大きく意味を持つ場合がありますので、ポロッとなってもまずは落ち着いて、そっと拾って来て頂くことをオススメしております。
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今日は、ヴァイオリン弓の毛替え、チェロのエンドピン穴の角度・テーパ調整、カーボンエンドピン軸のテーパ・直径出し、新作ヴァイオリンのペグボックスの加工などをしました。
写真は、エンドピンの軸の部分を旋盤を使ってテーパと直径だしの加工しているところです。
時折、全く未加工のエンドピンを楽器側の穴を大きくして安易に入れてしまっているチェロを見かけます。
一度そのような入れ方をされてしまうと、将来的にエンドピン自体の交換が必要になった場合、エンドピン穴の角度・テーパなどの修正がきかないので穴の埋め直しの必要が出ててくることが多いです。