2008年2月
今日は、新作ヴァイオリン・ヴィオラのインネンフッターライステン(ラミネート構造になる部分の内側のライニング)の接着、表・裏板共に接着不良が複数発生しているヴァイオリンの修理、セットアップ楽器のナット形成・魂柱立て・駒作りなどをしました。
古くなった楽器などで、表・裏板と側板とのニカワの接着力が損なわれて、はがれ箇所が連鎖的に起きている楽器をよく見かけます。
そもそも、同時期に付けられたニカワは傷んでいく過程も近いものがあるのは、ある程度自然なことかもしれませんね(もちろん、演奏者が頻繁に触れる箇所はより傷みやすいのですが)。
完全にはがれている部分は、当然速やかに修理しなくてはいけませんが、そうした修理機会に接着が甘くなってしまっている箇所・良くない修理がなされている箇所などを同時に修正する事もよくあります。
今日は、新作ヴァイオリンのフッターライステン(ライフェン、ライニング)の接着の仕上げ、ヴァイオリンの駒の高さ調整・魂柱交換、チェロの指板の反り削り直し・はがれ修理、ヴァイオリン弓の毛替えなどをしました。
並行して作っているヴァイオリン2本とヴィオラですが、共にここまで側板部が組み上がって製作序盤の大きな区切りといったところでしょうか。
僕のやっている製作法では、この時点で表板・裏板側とも(フォルムの裏側も)ライフェンを入れてしまうので、側板部の輪郭も構造もかなり安定します。