2008年9月

2008svn-shiban
今日は、チェロのニス修理、ヴァイオリン弓の毛替え、ヴァイオリンのニス全面修理の続き、新作ヴァイオリンの指板を仕上げました。
指板の材料である黒檀(コクタンという木の種類です。コクタンと言うと、たまに勘違いしてイメージしてしまう人を見かけますが木炭ーモクタンじゃないんです)は、良質なものほど目が詰まっていて硬質で重い傾向にあります。
常に弦を押し当てられ摩擦を受ける部分ですから、硬質な黒檀でできた指板の方が将来的な消耗を考える上で有利です。そして、見た目も美しいです。
でも、先に書きましたように、そういった黒檀ほど質量もある傾向がありますので(楽器は音を出す振動体である以上、あらゆる部分の重さが音色に関係しています)、僕がやっている製作法では、強度が十分保たれる範囲で裏側を加工してできるだけ軽量に仕上げます。

2008svn-purfling1
今日は、ヴァイオリン弓の毛替え、ヴァイオリンのニス全面修理の続き、湿気によってペグの動かなくなったヴァイオリンのペグ抜き・調整、それから、最終的な輪郭を出し終えた新作ヴァイオリンのアインラーゲ(パーフリング)の溝の加工に入りしました。
写真は、これから楽器の輪郭に沿って溝を彫っていく部分にきっかけとなる切り込みを入れたところです。
ここからアインラーゲが入れ終わるまで、技術的にも集中力としても高いものを求められるので、また新たに気合いを入れて作業にのぞむのであります。