2003年3月

今日はヴァイオリンのオーバーザッテルの形成・溝切り、駒の高さ・オーバーザッテルの溝調整、顎当ての取り付け加工、魂柱の交換・調整などをしました。
オーバーザッテルの溝は4本の弦がきちんと等間隔になるように切ります。ただ、この部分はとても微妙なもので、ヤスリで削る時点でほんの少しでもずれてしまうと、見た目のうえでも弾いた時の感じでも違和感が出てしまうそうです。

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今日は先日注文を出した丸ノミ(今回購入したノミは、写真の棚一番下の段の左8本)を取りに行ってきました。
道具を購入したり作ったりする時は、基本的に「親方と同じ物を」という方針でいます。
これは始めから変な物をそろえないということもありますが、同じ物を使って同じ結果が得られなければ、それは純粋に技術の差となるわけです。
そういった意味でも(あとは単純に一本一本がとても高価な物という意味もありますが・・・)、今回のノミ購入は気の引き締まる思いがしました。
それから今日は、ヴァイオリン弓の毛替え、チェロの指板剥がれの修理、分数ヴァイオリンの魂柱調整などをしました。

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今日はヴァイオリンの弓のチップ交換・クサビ穴加工、毛替えなどをしました。
ちなみに、普段僕が「毛替えの下準備」と言っているのは、上の写真のように毛を選別して束ねフロッシュ(その前に金属部を磨く)に入れるまでの作業です。
それだけのこと?と思われるかもしれませんが、どの位の質で毛をそろえるかだとか、半月リングを傷めないように適切なきつさのクサビを入れるだとか、実はなかなか奥深い作業でもあります。

今日は今セッティング中のヴァイオリンにつける指板を削り始めました。それから、また他のヴァイオリンの駒の高さ調整などもしました。
それから、今日はヴァイオリンのレッスンもありました。今はポジション移動ありの音階&アルペジオ練習→ビブラートの練習→カイザー→ポジション移動を含む曲というような感じです。
ポジション移動が入ってきて、アルペジオなど更に苦戦を強いられるようになりました。

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今日はセッティング中のヴァイオリンにつける指板を仕上げました。
指板を作っていると、その単純な名前からは想像できないくらい複雑な形をしてることが分かります。それは見かけ上のことや、将来的にされるであろう修理のことまで考えられたが故のものなのですが、本当に感心させられるばかりです。

今日はヴィオラの魂柱交換、それから、親方の新作ヴィオラにつける指板を削り始めました。
親方は新作楽器に非常に質の高い指板を使います。良質な黒檀というのは目が詰まっていて堅いので、重さもそれなりにあります。ですから、見えない裏側も余計な肉を残さず加工(もちろん、強度を落とさないことが最重要ですが)をします。

今日は親方の新作ヴィオラの指板の続きをしました。
それから、フランスの著名な楽弓鑑定家(もちろん弓製作・修復家でもあります)ジャン・フランソワ・ラファン氏による講演会を聴きにいきました。
フェルナンブコの保護の話に始まり、たくさんのスライド写真と共に銘弓のディティール解説などとても興味深い内容でした。